ソーシャルメディアの現状と活用の事例 |
1. 国内でのソーシャルメディアの現状
インターネット上での人と人とのつながりや、仮想空間的な社会形成を試行したことからソーシャルメディアと呼ばれるネットワークサービス(SNS)は、facebookに代表される友人関係と日記を中心としたオーソドックスなものから、短文型blogとも呼ばれるTwitter、SNS上で稼働できるゲームでのつながりを中心としたGree、モバゲーなどがあります。
いずれも、企業等からの広告収入、サイト上でのゲーム利用やアイテム購入のための仮想通貨を利用者に販売した収入が収益の基盤となっています。
国内ではmixiが独占状態だったSNSの領域にMySpace(facebookに追い越され衰退)、Twitterなどのグローバル勢力が台頭し、現在ではfacebookが最大規模とされています。ただ、ソーシャルゲーム型のモバゲーや日本版SNSの老舗であるmixiなどが堅調で、日本語という特殊な環境もあって、諸外国のようにグローバル勢力に圧倒されるといった状況には至っていません。
2. ソーシャルメディアと一般消費者との関わり
SNSとしての利用は、blog同様に日記や関心のある出来事を書くところからでしたが、blogがなかなか閲覧されないのに対して、SNSを利用して友達を増やすことで、自分の日記や書き込みをより多くの人に読んでもらえるという自己表現ツールとしてSNSが広がってきました。情報発信に特化した形で拡大してきたのがTwitterで、140文字という短文のため、気軽により多くの情報を発信できる仕組みとして広がっています。ソーシャルゲームは、同じゲームを多数の人でプレイしたり、得点を競ったり、攻略法を教えあうなど、ゲームの娯楽性と同じ趣向の仲間づくり、そこでの自己表現の場として広がっています。
一定の集客をはかった上で、各メディアとも広告を掲載し始めました。facebookやmixiは、ページと呼ばれる独自サイトをそれぞれのメディア内に作成できるようにし、企業は、そこに広告ページを掲載して集客をはかるようになっています。Twitterでは、企業アカウントからリンクを埋め込んだ情報を発信して、自社サイトへの誘導をはかるのが主流となっています。
ソーシャルゲームは、ゲームそのものを企業が提供したり、ゲーム内にバナーを掲載することで誘導をはかるようになっています。
3. ソーシャルメディアへの広告出稿の有効性
facebookやmixiなどの日記型・交流型ソーシャルメディアの特徴は、利用者が、そのサイト上に自分だけの場所「マイページ」を持っていることです。そこでは、日記が書けますし、自分専用のゲームへのリンク、対戦記録があります。また、友達の日記や発信した情報が一覧となって表示されています。
そのため、利用者はインターネットに接続すると、必ずといっていいほどマイページにアクセスします。企業サイトがお友達同様にお気に入りサイトとして登録されていれば、毎回最新の広告記事が友達の日記やメッセージに混じって、利用者のマイページに表示されることになります。マイページ内へ広告を表示できるということは、極めて視認性も高く、誘導効果も高いということになります。
企業は企業サイトをお気に入りに登録してもらうために、様々なプロモーションを行いますが、一番多く実施されているプロモーションは懸賞プロモーションです。懸賞の応募条件に企業サイトのお気に入り登録を設定しておくことで、容易にマイページに入り込むことが可能です。
Twitterのようにマイページを持たないソーシャルメディアでも、フォローというお気に入り登録をした相手のツィート(発信)だけが自分のページに表示されますので、ログインしたTwitterのページそのものがマイページのようなもので、いかにフォローしてもらえるかがプロモーションのポイントとなります。ただし、Twitterは、リプライという応答型対話型の交流が重要な要素となりますので、一方的な発信だけでは成立しないソーシャルメディアです。
4. ソーシャルメディア活用の実例
先頃から話題となっている「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」の例をあげてみます。
(1) facebookで「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」を「いいね!」登録(facebookでのお気に入り登録)すると、ほぼ毎日、マイページのフィードと呼ばれる記事一覧の中に、「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」の商品紹介記事が表示されます。
(2)記事を読んでもっと詳しく知りたいとか、購入したいと思ったら、記事下のリンクをクリックします。
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