2015年1月25日日曜日

「送料無料」が購買に与えるインパクト -fastask調査からの分析と評価(2)-

 株式会社ジヤストシステムのセルフ型ネットリサーチ「Fastask(ファストアスク)」で、2014年11月17曰(月)~11月17曰(月)に実施されたアンケート調査の結果から、ネットショッピングでの送料の有無が、購買に与える影響を見てみました。
 調査対象は、Fastaskモニタのうち、事前の調査で「直近半年以内にネットショツピングを利用した」と回答した20代~50代の男女1,000名です。

 Fastaskは、調査結果の分析よりも生の詳細データを公表していることもあって、独自に評価分析できるところが特徴です。

●ネットショッピングでの購買動向に最もインパクトを与えるものとしては、価格がありますが、それ以外にもいくつかの要素があります。

この設問では、自分で利用する普段使いの商品という前提ですが、11の選択枝の中で、「送料の有無」を挙げた人が、実に90%となりました。

レビューの有無やポイントという定番のプロモーションが2位以下に並んでいますが、いずれも70%以下と大きく差をつけられています。


●性別と、年代でクロス分析を行ってみると、性別では、男性よりも女性のほうが平均より上下3ポイント影響があると回答していることがわかります。特に、「非常に影響がある」という回答では、男女で15%も高い評価となっています。※赤い囲み。
 
特徴的には、40代女性が平均より6%も高い96.3%が、送料の有無が影響すると回答しているのに対し、20代男性では全性別、年代の中で最も低くなっていますが、それでも82.9%と決して低くない評価をしていることから、すべての性別、年代において送料の有無、つまりは、送料無料が購買を向上させるきわめて大きな要素であることがわかります。※青い囲み。


2015年1月22日木曜日

まだ途上か?スマホからのネットショッピング利用動向-fastask調査からの分析と評価-

株式会社ジヤストシステムのセルフ型ネットリサーチ「Fastask(ファストアスク)」で、2014年11月17曰(月)~11月17曰(月)に実施されたアンケート調査の結果から、スマホからのEC利用動向を見てみました。

調査対象は、Fastaskモニタのうち、事前の調査で「直近半年以内にネットショツピングを利用した」と回答した20代~50代の男女1,000名です。

Fastaskは、調査結果の分析よりも生の詳細データを公表していることもあって、独自に評価分析できるところが特徴です。
※グラフは、クリックで拡大表示できます。

●ネットショッピングの利用頻度


グラフの赤枠の部分が、週に1回以上~月に1回以上の利用頻度の合計で、おおむね80%に達します。

週に1回およびそれ以上も約20%と、ネットショッピングが、生活に浸透してきていることがよくわかります。

利用頻度を性別、年代別でクロスしてみると、月に1回以上の頻度で利用している80%について、性別で大きく差があることがわかります。
男性が83%に対して、女性は77.6%と上下6ポイントも差があります。
※青い囲み。

特に女性の20台では75.2%と、性別年代別で最も低くなっています。
※赤枠
 
ところが、女性20代の週1回以上利用と、30代の週1回利用は、他の年代を大きく引き離しています。※黒枠
このあたりは、もう少しデータが欲しいところですが、20代30代の未婚女性が牽引している可能性があるのかもしれません。

●利用するデバイスについて



ネットショッピングに利用するデバイス(端末機器)については、これだけモバイル機器が増えたといわれている中でも、87.1%がPC利用が多いと回答しており、スマホは6.7%に過ぎません。

比率的には、タブレット端末の3.8%のほうが意外に健闘しているという印象すらあります。これは、一因としては、サイト側のモバイル対応がまだ充分でないことが想定されます。
性別、年代とクロスさせてみますと、男性は年代の上昇とともにPC利用が多くなるのが傾向というレベルで確認されますが、女性は、30代で、スマホ利用が平均の2.5倍、20代では実に3.5倍という高い数値となっており、若い女性層ではスマホの浸透がかなり進んできている印象を受けています。※赤枠

利用頻度と利用するデバイスとの相関関係では、週1回以上のスマホ利用がやや高い数値となっているのは、20代女性の利用頻度とスマホ利用比率の高い要素がこのポイントに集中した結果となっているものと思われます。※赤枠
週1回、および1回以上の利用頻度がタブレットで高く表示されていますが、タブレットの利用者が全体の3.8%ですので、特別な傾向というには基礎となる数値が少なすぎます。※青枠

●まとめ

ネットショッピングの利用頻度については、おおむね月1回以上の利用が定着しつつあると考えても間違いなさそうです。この利用頻度を前提としたリピーター対策が、これからの重要課題となってくるものと思われます。
一方、モバイルの利用については、世間で喧伝されているようなレベルにはまだ至っていません。しかし、現状自身が、ショッピングサイトの対応が、本当にモバイルファーストといわれるように、モバイルでの利用でもPCに遜色のない操作性やユーザビリティが確保できているかによっても、本来、もっと高いはずのモバイル利用を、自ら阻害している可能性もありますので、一概に、モバイルの浸透を否定はできないと思われます。引き続き、モバイルの動向を注視する必要があると思われます。

2015年1月13日火曜日

@niftyが公表「10~50代女性のスマホショッピングに関する調査」

@niftyが、同社が展開するスマートフォン通信サービスNifMOで実施した「10~50代女性のスマホショッピングに関する調査」を公表しました。

 10~50代女性のスマホショッピングに関する調査
スマートフォンによるネットショッピングを、あえて"スマショ"と呼んでいるところは、何とも評しようがありませんが、アンケート結果の特徴としては、いろいろとおもしろいものがありました。


予想通り、購入ジャンルではファッションが最も多く、続いてCD、DVDなどの音楽メディア、家庭洋品・雑貨となります。


スマショを活用する理由としては、時間や場所を選ばない、出かけなくていい、リアル店舗にない商品が手に入るといったネットショッピングならではの理由が上位を占めていますが、ポイントというキーワードも上位に入っており、リアル店舗などのポイントとどのように違うイメージを持っているのかがもう少し深掘りされていればと思えました。


買いもの行動では、"ながらスマショ"が4分の1近くを占めており、駅などで問題となっている"ながらスマホ"にも通じるところがあるようです。


購買シチュエーションとして、就寝前のベッドの中、電車の中はうなずけましたが、5.7%が休憩中のトイレの中と回答しているところに、そこまでして、という印象を否めませんでした。