2015年2月9日月曜日

パソコンでAndroidアプリが稼働する『BlueStacks』を試してみた

 そもそも、パソコン上でAndroidアプリを稼働させるというのは、スマホアプリ開発においてはあまり役には立たないものです。アプリ開発で必要なのは、スマートフォンの機種ごとの特性をシュミレートし、スマホアプリが正しく動作するかということを検証できるプラットフォームであり、パソコン上で動くことは、デザイン確認の割と初期段階や、基本的な動作確認、マニュアル作成のためのキャプチャー採取といったことを使い慣れたパソコン上で行えるというくらいの意味しかありません。

 ではなぜ、パソコンでAndroidアプリが稼働するソフトを使ってみようと思ったかというと、最近の「モバイルファースト」の流れに影響されたことに他なりません。

モバイルファーストで、スマホでしか使えないアプリが増加

 これまでは、パソコンのソフトやWebブラウザを使って表示するコンテンツが主流でしたが、最近は、スマホの利用者が急増してきたことを背景にスマホサイトやスマホアプリが台頭してきていることは、ご存じの通りです。

 こうした流れの多くは、最初にパソコン版ありきで、パソコン版を次の段階でスマホ版のWebサイトやスマホアプリに転用したものがほとんどでした。ところが、ここへ来て、「モバイルファースト」という考え方の転換が起こってきており、最初からモバイル版のサイトのみを制作したり、スマホアプリだけでWeb版を作らないという流れが増えてきています。

 特にアプリの世界では、スマホを前提とした課金モデルなどを運用する場合に、わざわざパソコン向けのコンテンツやシステムを構築することは得策ではありません。あらゆるリソースをスマホに集中させることもできます。

それでも、画面の大きなパソコンで見たい情報もある

 とはいいながら、目の前に大画面のパソコンがある環境で、わざわざスマホを取り出して小さな画面を見るのもどうか、という向きもあることから、何か方法はないかと考えました。

 最初に書いたように、スマホアプリの検証ツールには、USB接続などでスマホの画面をパソコンのモニターに表示して、実際に操作もパソコンのマウスやキーボードから行えるというものもあります。ただ、接続ケーブルや専用の機器が必要だったりもします。

 実際、わたしの直接の動機は、ニュースキュレーションアプリの『SmartNews』をパソコンの大画面で見たいという単純なものだったのですが、この期待に応えてくれるツールとして、今回は、パソコンでAndroidアプリが稼働する『BlueStacks』というソフトを試してみました。

実際にインストールしてみると

 『BlueStacks』をインストールするのは、ごく普通の操作で、特別に気をつけるところもありません。ただ、インストールすると、AndroidOSをシュミレートするソフトですので、普通にAndroidスマホを最初に立ち上げたときのようにGoogleのアカウントが必要になることくらいでしょうか。


 また、GooglePlayストアのアプリをインストールするためには、同じアカウントで、アプリの状況を連携するための準備などにやや手間がかかるといえばかかります。

 インストールした『BlueStacks』を立ち上げると、以下のような画面になります。これが、いわゆるスマホの初期画面(ホーム画面)になります。ここに、GooglePlayストアからアプリをダウンロードして、『BlueStacks』にインストールすることになります。このあたりは、Androidスマホを使ったことにある人には特に説明するほどのものではありません。

 使ってみて気になるところとしては、スマホ用の画面がそのままパソコンのモニターに表示されますので、文字はとてつもなく大きくなります。ただ、スマホ版でパソコン用のページを表示するニュースサイトなどもあって、これまでスマホで見ていて文字が小さすぎるケースが多々ありましたが、そのあたりは解消されます。

 ただ、画面モードが今のところ全画面モードしか発見できていませんので、パソコンの他のソフトやブラウザとウィンドウを並べて同時に閲覧するということはできません。

 パソコンにインストールしておいても問題のないツールではないかというのが現時点での感想です。

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